簿記・虎の穴 #18 電卓を便利に使うための5つの方法

 

知っているようで知らないことって多いと思うんだけど、電卓の使い方もそう。
周りを見渡してみると、電卓の「便利な使い方」を知らいない人って意外と多かったりするんだ。

7月・8月は11月実施の日商簿記検定を目指して、新たに簿記の学習をスタートする人が多い時期。
特に初めて簿記を学ぶ人のほとんどは、電卓の使い方なんて本格的に習った(調べた)こともないんじゃないかな。

これから話す内容は以前にメルマガで紹介したんだけど、折角だから「簿記・虎の穴」でも改めて紹介しておくね。

電卓には便利機能が満載だからね、知らないと損をしちゃうよ。
いい機会だから、簿記の学習を始めるついでに電卓の使い方もおぼえちゃおう!

早速だけど、キミは電卓のキーを右手で叩いてる?それとも左手で叩いてる?

手許の電卓をじっくり見て欲しい。
よーく見ると、電卓っていうのは「左手」で使うようにデザインされているんだ。

右手で鉛筆を持って、左手で電卓のキーを叩くのが本来の使い方なんだね。

まぁ、ぶっちゃけ日商簿記2級程度までなら左手だろうが右手だろうが合否に影響するようなことはないので、左右どちらの手で使っても構わない。

けれど、1級や税理士試験・公認会計士試験を目指す人、また、実務で電卓を使う機会が多い人は、是非とも本来の左手で打つ癖をつけておきたいところだ。

なんたって、その方が断然便利だからね。

それから、電卓にもパソコンと同じようにホームポジションってのがあるんだ。
手許の電卓の[]のキーを実際に触ってみて。
他のキーと違って出っ張りがあるのが判るかな?
この出っ張りに左手の「中指」を置いて、ここを中心に次の指使いでキーを入力するんだ。

[8」[5][2]→中指

[7][4][1]→薬指

[9][6][3]→人差し指

もちろん、中指を常に[5]のキーに置いておく必要は無い。
他のキーを入力する時は、入力しやすいように左手を上下に動かしてもらって構わないよ。
薬指だけ上下に動かすとか至難の技だからね(笑)
ただ、入力し終わったらホームポジションに戻るように意識してみよう。

それから[+]と[=]は親指で押しやすいように配置してあるはずだ。

慣れてくると手許を見ずに数字を入力できるようになる。
電卓の入力にスピードが要求される上級の試験や実務では、最初にマスターしておきたい指使いだね。

ちなみに、その他のキーは好きな指で構わないよ。
これも電卓を使い慣れてくると、どの指を使うかは自然に決まってくる

電卓を本格的に使い始めた人はもちろん、今まで右手で使っていた人も是非この機会に「左手でキーを入力する方法」にチェンジしてみてはどうだろう。

もちろん、最初はゆっくり手許を見ながら入力してもらって構わない。
慣れないうちは今まで使っていた右手の方が速いのでもどかしいかもしれないけれど、なぁに、一週間も触っていると直ぐに慣れてしまうよ。

具体的な練習方法としては、最初は左手で1から10までを順番に足していくのがいいかな。
慣れてきたら日商簿記検定3級程度の試算表や精算表の集計を練習するのが一番だよ!

そのうち自分なりの「打鍵リズム」が感覚として判ってくるので、気持ちよくリズミカルに入力することを心がけて練習しよう。

気を付けて欲しいのは、ただ単に速けりゃいいってことじゃないんだ。
どんなに速くキーが叩けても、入力ミスが頻発したのでは意味がないからね。

大切なのは、多少ゆっくりのテンポでも「リズミカル」に、かつ「正確」に入力することなんだ。

それから電卓の機能としては[GT]キーの使い方や[AC]と[]キーの使い分け、[M+]や[M-]といったメモリー機能の使い方も徐々に憶えていこう。

特に[CA](または[AC])キーと[CE](または[C])キーの使い分けは最初に練習しておきたいところだ。

[CA]はClearAllのこと、いわゆる「ご破算」。
全ての内容をクリアする。

[CE]はClearEntryのことで、一つ戻るの意味。
数字の入力直後に押せば、その入力した数値をクリアしてくれるよ。もちろん、それ以前の計算内容などはクリアされないんだ。

具体的に説明すると、10+20と入力するつもりが、10+200と入力してしまった場合。
200を入力直後に[CE]キーを押せば、200だけがクリアされるので(10+はクリアされない)、続けて20と入力し直せば良いんだ。

それから、徐々にで構わないので憶えて欲しいのが「乗数計算」の入力の仕方。
ちなみに乗数計算とは2の二乗や三乗っていうヤツね。

これは複利計算や割引現在価値(※詳しくは後で例題を使って説明するよ)の計算で頻繁に使うので、2級より上級の資格試験の受験者には必須のテクニックになる。

例えば2の三乗を計算する時には
[2][×][×][2][][][]と入力し、

2の五乗なら
[2][×][×][2][][][][][]と入力する。

つまり、2を何回掛けるのかは[]キーの数で決めるんだ。

一方、割引計算の際には
[10,000][÷][÷][1.05][=][=][=]のように、
10,000を1.05で3回割り返すこともできる。

では、具体的な例題で実際に確認してみよう。

【例題】元金10,000円を年利5%で銀行に預けた場合、5年後にはいくらになるか?

これは複利計算の問題だね。
計算式で表すと次の算式になる。

10,000×1.05×1.05×1.05×1.05×1.05(または10,000×1.05^5)

まぁ、これ位の計算なら1.05を5回掛け直しても構わないんだけど、次のように入力すると楽に計算できるんだ。

[10,000][×][×][1.05][][][][][]

(注)電卓のメーカーによっては
[1.05][×][×][10,000][=][=][=][=][=]

ちなみに7年後(七乗)なら[]を7回入力すればOKだ。
実際に手許の電卓を叩いて、八乗や十乗なんかも計算してみて。
「おぉー!」ってなること請け合いだよ!

次に、割引計算の場合はこんな感じになる。

【例題】年利5%の条件でお金を預ける場合、3年後に30,000円を受け取るにはいくら預け入れれば良いか?

まず、預ける元金をyとすると上記の条件は次の算式で表すことができる。

y×1.05^3≧30,000

したがって、yを求めるには、左辺と右辺をそれぞれ「1.05^3」で割ってあげれば良いので、算式は次のようになる。

y=30,000÷1.05^3

これを計算するためには、電卓で次のように入力すれば良い。

[30,000][÷][÷][1.05][][][]

(注)電卓のメーカーによっては
[1.05][÷][÷][30,000][=][=][=]

どうかな、答えは「25,916」(小数点以下は切り上げ)になったかな?
つまり、今現在「25,916円」を年利5%の条件で銀行に預けると、3年後には30,000円になりますってことなんだね。

このように、将来の価値(この例だと30,000円)から逆算して算定された現在の価値(25,916円)のことを「割引現在価値」っていうんだ。
言葉が聞き慣れないので難しく感じるかもしれないけど、実生活でもローンの計算などでよく使っているんだよ。

ちなみにキー入力の方法はSHARPやCASIOといったメーカーの違いによって「入力の順番」が違うので、詳しい入力手順や機能キーの使い方は使っている電卓メーカーのホームページで確認してほしい。

もちろん、今回紹介したもの以外にも、[GT]キーや[M+][M-]キーの使い方を知っていると集計がもっとラクチンになる。
ただ、最初から詰め込みすぎても忘れちゃうだけだから、当面は次の5つをマスターしよう。

(1)電卓は左手で使う。
(2)ホームポジションを憶える。
(3)リズミカルにキーを叩く。
(4)[CA]キーと[CE]キーを使い分ける。
(5)乗算や割引計算の方法を憶える。

まぁ、とりあえずこれだけ知っていればキミも「電卓初心者」から卒業だ!

ちなみに、「左利き」の人も基本は同じになる。
ただ、左利きの人は左手で鉛筆を持って、右手で電卓を使うことになると思うんだけど、家電量販店で売られている電卓は「左手」で使うモデルばかりなんだよね。

「左利き用の電卓」もあることはあるんだけど、選択肢が少ないうえ価格も高価なんだ。
当然、家電量販店ではまずお目にかかることはない。

でも心配はしなくていいよ。
もちろん、左利き用の特殊な電卓に買い直す必要もないからね。

通常の電卓でも、親指で押すキーを「小指」で押すことになるくらいで、そんなに使い勝手が悪くなるわけではないんだ。
だから心配せずに、手持ちの電卓や気に入った電卓を使ってね。

最後に、これもよく質問されるだけど、「電卓の選び方」については弊塾ブログで解説しているので下記コラムを参考にしてみてね。

【コラム】どんな電卓を使えば良いの?

気に入った道具を使えば日々の学習も楽しくなるから、お気に入りの一品を探してみてね。

それじゃ、また次回。

Ci vediamo !

 

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