企業が求める資格で日商簿記2級が第1位に

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日商簿記検定のウェブサイトに面白い記事が掲載されてたので要約して紹介しておこう。
それは「企業が応募者に求める資格ランキングトップ10」というもので、(株)リクルートキャリアが集計したデータによるものだ。
これによると第1位が日商簿記2級、第2位〜6位は建築士、宅建、更新会計士、電気主任技術者、そして第7位に日商簿記1級がランクインしている。

※記事の詳細はこちら
http://www.r-agent.com/guide/ranking/shikaku/

リンク先でも解説してあるが、企業が求めている資格は「基礎理解を示す資格」と「業務遂行上必要な資格」の2種類に分類され、日商簿記の資格は基礎理解を示す資格になる。

特に日商簿記2級は経理求人を中心に求められている資格で、企業は経理業務に関する基礎理解を測る物差しとして用いているということらしい。

資格があれば就転職は有利になるのか?

これについては面白い結果がでている。
例えば公認会計士や1級建築士のような取得難易度が難しく、かつ、業務遂行上必要な資格となると、いわゆる売り手市場となり、求人倍率も高くなる。
まぁ、これは当たり前の話しだ。

では、日商簿記2級はどうだろう。
日商簿記2級は取得難易度がそれほど高くないため、多くの人がこの資格を取得している。
そうなると日商簿記2級を保有する求職者も多いため、当然、求人倍率も低くなってしまうのである。
データによると日商簿記2級を条件とした求人倍率は0.3倍程度となっており、これは1件の求人を3人で競う状態だ。

この結果から判るように、誰もが持っている資格では、これを保有しているからといって就転職が特別に有利になるわけではないのである。
世の中、そんなに甘くないワケだ。

日商簿記2級の資格は無意味なの?

日商簿記2級を取得しても就転職が有利にならないのなら、資格を取得する意味はあるの?ってな声も聞こえてきそうだ。
でも、思い出してほしい。
企業が日商簿記2級に求めていたのは「基礎理解を示す資格」だったはずだ。

たとえば、電車に乗り合わせた向かいの席の人が会計の知識を有しているかどうかなんて、外見だけでは判断できないだろう。
これと同じだ。
企業が知りたいのは、その人が基礎理解を有しているかどうかということであり、これを証明するのが日商簿記2級の資格なのである。

簡単に言っちゃうと日商簿記2級を持っていることが就転職のエントリー条件で、これがなければはなっから選考の対象にすらならないってこと。
だから、これらの資格は取得しても無意味ということではなく、「自分は○○についての基礎知識をきちんと有していますよ」という証明ツールとしての意味があるのだ。

資格は引き立て役

このように資格というのは知識を証明するツールなので、これを上手く活用してアピールしなくてはならない。
もちろん、企業が求めているのは資格ではなく経験なので、単に資格を持っていますというアピールではなく、自分の経験を補足するアピール方法にした方がより効果的だろう。
例えば、
「前の職場では経理事務をやっていました。」と伝えるより、
「前の職場では経理事務をやっており、日商簿記2級も取得しているため自身があります。」と伝えるのはどうだろうか。
後者の方がグッと説得力がアップすると思うが、どう思う?
資格は能力を証明するツールなので、あくまで引き立て役として上手く使いこなしてほしい。

今後取得したい資格ランキング(総合)では第5位にランクイン

日本経済新聞と日経キャリアマガジンが20-40歳代のビジネスパーソンを対象に調査した「今後取得したい資格ランキング」では総合で日商簿記2級が第5位にランクインしている。

※記事の詳細はこちら
http://bizacademy.nikkei.co.jp/feature/article.aspx?id=MMACz2001006012014&page=3

これは経理職に転職したい人が多いということではなく(笑)、ビジネスパーソンの基礎知識を高めたいと考えている人が多いためだろう。

ご存知の通り、簿記会計というのは経済の共通言語とも言われており、ビジネスとは切っても切れないものである。
例えば日本マクドナルドや日本トイザらスの創業者でもある故・藤田田氏や、京セラ・第二電電(現・KDDI)創業者で、経営破綻したJALをわずか3年で再上場させた稲盛和夫氏も、簿記会計は経営のための有効な道具であると熱く語っているのは有名な話しだ。
そう、簿記は英語やビジネスマナーと同様、ビジネスにおける基本スキルなのだ。

上記の「今後取得したい資格ランキング」では総合5位の日商簿記2級も、業種別ランキングだと卸売・小売業・商業(商社含む)では第2位となっている。
それだけこの資格の有用性が認識されているということだろう。
企業によってはこの資格を取得しなければ昇進試験を受けられないというところもあるくらいだからね。

やはり人気資格だった日商簿記2級

企業側も働く側も、上位にランクインする日商簿記2級。
取得難易度もそう高くなく、汎用性が高い仕事で使える資格として昔から人気の資格だ。

今現在3級取得を目指している人も、これから簿記の学習を始める人も、ぜひ2級の取得を目指してほしい。
これは僕が簿記を教えているからというワケではなく、日商簿記2級の知識が本当に“役立つ”知識だからだ。

先の故・藤田田氏や稲盛和夫氏を引き合いに出すまでもなく、多くのビジネスパーソン(特に経営にタッチするビジネスパーソン)にとって必要な知識がここには詰まっているからね。

日商簿記2級の学習はやって損することはない。
これは僕が保証するよ。

一応、PRしておくね(笑)

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