公式メルマガ8/4号・配信!
毎週金曜日は「公式メルマガ」発行日! 今週号の内容は…
1.合格ラボ!
簿記を独学で学ぶ際、最初に悩むのがテキスト選び。
人気テキストの良いところ・悪いところをShinちゃん先生の視点から解説しちゃいます!
2.真・簿記トラの穴
連結会計において、子会社が支払った配当金はどのように処理すれば良いの?勘定科目にも注意が必要だよ!
3.編集後記
今週号のハイライト
子会社が配当金を支払っている場合、当然ながら親会社はこの配当金を受け取ることになる。
では、親会社・子会社が連結で一つのグループになった場合、子会社が払った配当金=親会社が受け取った配当金はどのように処理すればよいのだろう?
企業グループ内の内部取引は相殺消去すべし!
子会社から親会社への配当の支払いは企業グループ内の内部取引となるため、連結修正仕訳で相殺消去する。
例えば子会社の発行済み株式の100%を保有する完全子会社の場合を考えてみよう。
子会社が100円の配当金を決議した時には次の仕訳を行うことになる。
(借方)繰越利益剰余金 100 /(貸方)未払配当金 100
その後、実際に配当金を支払った際には次の仕訳で未払配当金を相殺する。
(借方)未払配当金 100 /(貸方)現金預金 100
ここまでの仕訳は利益処分の復習だが、大丈夫かな?
ちなみに上記の仕訳は決議時と支払い時のタイミングが異なるため別仕訳としているが、学習の便宜上、わかりやすいように両者を一つにまとめて次の仕訳にしておく。
(借方)繰越利益剰余金 100 /(貸方)現金預金 100
では、次に親会社が配当金100円を受け取った際の仕訳を確認しておこう。
(借方)現金預金 100 /(貸方)受取配当金 100
これは3級の復習だね。
さて、連結では子会社・親会社の個別財務諸表を単純合算するところから計算がスタートするため、仕訳ベースで考えると上記の二つの仕訳が次のように単純合算された状態になるはずだ。
・子会社の仕訳
(借方)繰越利益剰余金 100 /(貸方)現金預金 100
+
・親会社の仕訳
(借方)現金預金 100 /(貸方)受取配当金 100
↓
・連結後の仕訳
(借方)繰越利益剰余金 100 /(貸方)受取配当金 100
子会社・親会社の仕訳を合算した場合、現金預金は互いに相殺される。それこそ子会社から親会社への現金預金の移動は企業グループの内部取引であり、グループ全体からみれば現金預金の増減はなかったことになるはずだ。
同様に子会社から親会社への配当の支払いは企業グループ内の内部取引となるため、最初に述べたように連結修正仕訳で相殺消去する必要がある。
つまり、上記連結後の仕訳を次のように反対仕訳で相殺消去すれば良いのだ。
(借方)受取配当金 100 /(貸方)繰越利益剰余金 100
これが子会社の配当金の修正の基本的な考え方になる。
ただし貸方科目の繰越利益剰余金は純資産の項目なので、次の仕訳のように連結株主資本等変動計算書にしたがって『剰余金の配当』という勘定科目で処理する点がポイントだ。
(借方)受取配当金 100 /(貸方)剰余金の配当※ 100
※繰越利益剰余金ではなく『剰余金の配当』という勘定科目を用いること!
連結修正仕訳では純資産項目は株主資本等変動計算書にしたがった勘定科目に置き換えることになっている。この点については当連載の過去分「連結会計☆攻略術(第7回)~支配獲得日後1年目の連結」で触れているので、読み逃した人はバックナンバーでチェックしておこう……続きはメルマガで
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