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毎週金曜日は「公式メルマガ」発行日! 今週号の内容は…

1.合格ラボ!

2級受験予定者必見!
知ってるつもり?源泉所得税の会計処理方法

2.真・簿記トラの穴

連結会計の特集ももいよいよ終盤!
今回は未実現利益の消去(アップストリーム)について。

3.編集後記

今週号のハイライト

2級検定試験で最近よく出題される仕訳問題に受取配当金の源泉所得税がある。
具体的には以下のような出題パターンだ。

当座預金口座に、A商会の株式に対する期末配当金¥240,000(源泉所得税20%を控除後)の入金があった旨の通知があった。(第141回日商簿記検定2級試験問題より抜粋)

解法手順として、まずは受取配当金の源泉所得税控除前の金額を求める必要がある。
具体的には源泉所得税20%控除後の手取り金額¥240,000を0.8で割り戻し、¥240,000÷0.8=¥300,000として受取配当金の額を計算すれば良い。
その後、下記の仕訳を行うことになる。

(借方)当座預金   240,000 /(貸方)受取配当金 300,000
(借方)仮払法人税等 60,000

このように計算そのものの難易度は難しくないのだが、仕訳を行う際になぜ源泉所得税額を“仮払法人税等”で処理するのか、その理由がよく解らないという人が多いようだ。
そこで今回はその理由について考えてみることにしよう。

 

そもそも、なぜ源泉徴収額を法人税等で処理するのか?

ご存知の通り、受取配当金や受取利息は源泉徴収後の手取り金額を受け取り、源泉徴収された所得税は徴収した金融機関が後でまとめて国に納付することになっている。
つまり、企業側からすると決算後に納付すべき法人税等の一部を金融機関が“先に徴収して収めてくれた”ことになるだ。
したがって、源泉所得税(=既に支払い済みの所得税)は法人税等の前払いとして処理するのである。

 

租税公課ではダメなのか?

今回のような設問で最も多く寄せられるのが、下記仕訳のように仮払法人税等の箇所を租税公課で処理してはダメなのか?という質問だ。

(借方)当座預金   240,000 /(貸方)受取配当金 300,000
(借方)租税公課   60,000

結論から言うと租税公課で処理するのは止めておいた方がいい。
実際、会計処理の“お手本”となる「中小企業の会計に関する指針」においても“法人税等で処理するように”と明記してある。

ちょっと小難しい話しなのだが、源泉徴収額をわざわざ法人税等(または仮払法人税等)で処理するのには、この金額について『税額控除を適用します』という意味があるのだ。
ところが、これを租税公課で処理してしまうと『税額控除を放棄する』という意味になってしまうのである。

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