ブログで学ぶ〜日商簿記2級チャレンジ

ブログで学ぶ〜日商簿記2級チャレンジ #16 のれん

無形固定資産の最大の学習ポイントは『のれん』に関する処理である。
もちろん、特許権や商標権などの法律上の権利も無形固定資産の代表的な項目だが、計算・仕訳ともに問題になるような箇所はない。
ここでは『のれん』について確認しておこう。

 

『のれん』とは何か?

のれんとは「超過収益力を生む要因を総称したもの」と解説されることが多いが、これだと漠然としてわかり辛いのも事実だ。
そこで、もっと簡単に「ノウハウやブランド力などの他社よりも優れている“チカラ”を金額で評価したもの」と考えてもらえば良いだろう。

例えば純資産¥1,000,000の企業を¥1,200,000で買収したとしよう。
本来ならこの企業は純資産額の¥1,000,000で買収できるのだが、そこをあえて¥1,200,000で買収しているのは何故だろう?

その理由は、当社がこの企業が持つノウハウやブランド力に価値を見出しているからに他ならない。
つまり、買収する側の企業がそれらの価値を¥200,000と評価し、買収額を「¥1,000,000+¥200,000=¥1,200,000」と算定しているのである。

 

『のれん』の算定方法

のれんは、合併などで企業を有償で譲り受ける場合や営業の一部を有償で譲り受ける場合にのみ計上することが認められる特殊な資産であり、その金額は次の算式で算定することができる。

◎のれん=企業の買収額−取得企業の純資産額

なお、『のれん』は会社法により20年以内に毎期均等額以上の償却をすることが要求されている(問題文中に償却期間が指定されている場合は問題の指示に従うこと)。

 

計算例と仕訳例

次の取引を通して、のれんの仕訳を確認してみよう。

(1)網走造船株式会社は、北見商会を¥7,000,000で買収し、その代金を小切手を振り出して支払った。なお、譲り受けた資産・負債は、諸資産¥10,000,000、諸負債¥5,000,000であった。
(出典:「段階式日商簿記ワークブック2級商業簿記」税務経理協会)

[解答]
(借方)諸資産 10,000,000 /(貸方)諸負債 5,000,000
(借方)のれん  2,000,000 /(貸方)現金  7,000,000

[解説]
北見商会の純資産額=10,000,000−5,000,000=5,000,000
網走造船株式会社は¥5,000,000の価値の会社を¥7,000,000で買収したことになる。
その理由は北見商会のノウハウやブランド力といった超過収益力(のれん)を¥2,000,000と評価したため。

(2)上記の「のれん」を10年で均等償却する。

[解答]
(借方)のれん償却 200,000 /(貸方)のれん 200,000

[解説]
のれん償却額=2,000,000÷10年=200,000

 

まとめ

日商簿記検定2級において、『のれん』は比較的出題頻度が高い項目である。
また、最長償却期間である20年という年数も問題文中で問われるケースも多いので注意が必要だ。
2級の場合、計算や仕訳そのものは難しくないので試験前に再度確認するくらいで良いだろう。

ブログで学ぶ〜日商簿記2級チャレンジの過去の投稿記事はこちらで読むことができます。

 

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