公式メルマガ12/23号・配信!
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今週号の内容は…
1.簿記会計ニュース
第144回日商簿記検定(2~4級)の全国平均合格率が公表されました!2級はちょっと難しかったかナ?
2.合格ラボ
新出題範囲の“おさらい”4回目は、貸倒引当金の個別評価と損益計算書上の表示区分について。
特に損益計算書の表示区分には注意が必要だ!!
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4.編集後記
今週号のハイライト
貸倒引当金の計算といえば、従来の2級試験では期末時点の売上債権の残高に一定割合を乗じて貸倒見積高を算定する「実績法」が出題されてきた。
ところが、実務においては上記のような過去の貸倒実績率による一括評価に加えて、個別の債権の回収不能額を見積もる『個別評価』も広く行われている。
このことを受け、平成28年度の出題区分改定では2級でも個別評価を加えることとなった。
貸倒引当金の個別評価とは?
個別評価とは下記例題のように、個別の債権ごとに、その回収不能額を見積もって貸倒引当金を設定する方法である。
[例題]
当社は売上債権については過去の貸倒実績率2%にもとづき貸倒引当金を設定しているが、A社に対する売掛金¥1,000,000について、同社の財政状態が悪化したため、その回収不能額を50%と見積もって、他の売上債権とは別に個別に貸倒引当金を設定する。なお、期末における貸倒引当金の残高は¥30,000である。
(1)貸倒見積額の計算:1,000,000×50%=¥500,000
(2)貸倒引当金繰入額の計算:500,000ー30,000=¥470,000
(3)仕訳は以下の通り。
(借方)貸倒引当金繰入 470,000 /(貸方)貸倒引当金 470,000
本試験レベルの計算例
上記の例ではA社の売掛金に対する貸倒引当金の見積計算のみだが、実際の試験問題では従来の実績法による一括評価と上記のような個別評価が混在して出題される。
貸倒見積高の計算では従来の実績法と個別評価を別々に計算しなくてはならないため注意が必要だ。具体的には次のような出題パターンとなる。
[例題]
期末における売掛金残高は¥2,000,000、電子記録債権残高は¥1,500,000、貸付金残高は¥1,000,000であった。売掛金と電子記録債権については、過去の貸倒実績率2%にもとづき、貸倒引当金を設定するが、貸付金については、債務者の財政状態が悪化したため、その回収不能額を50%と見積もって貸倒引当金を設定する。期末における貸倒引当金の残高は¥15,000である。
(1)貸倒見積額の計算
ア.実績法:(2,000,000+1,500,000)×2%=¥70,000
イ.個別評価:1,000,000×50%=¥500,000
ウ.貸倒見積額=ア+イ=¥570,000
(2)貸倒引当金繰入額の計算:570,000ー15,000=¥555,000
(3)仕訳は以下の通り。
(借方)貸倒引当金繰入 555,000 /(貸方)貸倒引当金 555,000
本試験ではココに注意!!
貸倒引当金の個別評価といっても計算の難易度は大したことは無い。
実のところ貸倒引当金の学習ポイントは、その計算方法ではなく、貸倒引当金繰入額の損益計算書上の記載区分にあるのだ!!
例えば上記の本試験レベルの計算例で使った例題だが、ここにはとても大切なポイントが含まれている。
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