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1.簿記初学者のための いろはの“い”

商品売買の分記法と三分法。
それぞれの特色と、そのメリット・デメリットとは?

2.編集後記

今週号のハイライト

3級で学習する商品売買の会計処理方法と言えば“分記法”と“三分法”だ。
これらは単に仕訳パターンを暗記するだけでなく、それぞれのメリット・デメリットを考えながら学習すると理解しやすい。

簿記検定では分記法による勘定記入から取引内容を推定させ、それを三分法による仕訳と各勘定への転記という形で問う設問が出題されやすい。そのため何度も演習を繰り返して両者の処理方法をしっかりとマスターしておくことが肝心だ。

分記法の特色とメリット・デメリット

分記法とは商品売買を商品勘定(資産)と商品売買益勘定(収益)の二つの勘定で処理する方法である。
商品を販売したときに、その売上原価と売買益とを分けて記帳することから「分けて記す方法=分記法」と呼ばれている。
商品勘定と商品売買益勘定の増減は次のような推移となる。

(+) 商 品 (-)
┬────┬────┬
│前期繰越│    │
├────┤    │
│    │売上原価│
│    │    │
│仕入原価│    │
│    ├────┘
│    │}残高(期末商品棚卸高)
└────┤

(-)商品売買益(+)
─────┬────┬
□□□□□│    │
□□□□□│売買益※│
□□□□□│    │
□□□□□├────┘

※売価と売上原価との差額

メリット
・販売の都度、売上原価と売買益を記録するためリアルタイムで業績を把握できる。
・取引ごとの細かな情報が把握できるため経営管理に役立つ。

デメリット
・商品を売り渡す度に売上原価を調べなければならない。
・多品目を大量に販売する小売業では処理が煩雑になり、実務上困難。

三分法の特色とメリット・デメリット

分記法はとても優れた会計処理方法なのだが、多品目を大量に販売する小売業においては実務上困難であるというデメリットがある。
そこで、この欠点を除くために考えられたのが三分法である……続きはメルマガで

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